【短】糸のないマリオネット


“このマリオネット、
 今動かなかったか?”

“まさか。
 そんなはずありませんよ。”


主人は、マリオネットを連れて行ってしまった。

クゥは涙を流しながら、その姿を見送った。


『ありがとう、クゥ。』


やさしい声。


『僕は、しあわせだよ。』


それは、ボクのセリフだよ。


マリオネットの優しい声が、クゥの耳の奥に残っていた。