雅と呼ばれた金髪先輩を押し退けて、さっきの2人が私の前に立つ。


「雅さぁ、何ぬるいことやってんの?颯くんは友達とか好きじゃないとか、そんなもんどうでもいいんだよっ!」

「お前、マジでウザすぎ。ちょっと目立つからって調子にのんなよ!」


「ちょっ……、2人ともっ」突然喚きちらす2人を見て止めに入った雅先輩の声が、戸惑っている。



やっぱりだ。

この2人は颯汰郎が好きで私に嫉妬してた訳じゃない。

ただ、私がムカつくだけ。その憂さ晴らしに雅先輩に付いてきて、成り行きを見守ってたんだ。

ほんとどうしようもない人たち。


結局、この人たちは私がどんな対応をしても気に食わないんだ。

なら、大人しく流れに身を任せた方がいいのかな。


きっと、痛い思いをすることになるんだろうけど。