連れてこられた場所は……、うん、想像通り校舎裏。

定番だよね。やっぱり人目につかないのがベストだもんね。


しかもご丁寧に特別教室や教科準備室など、普段あまり使わない教室ばっかりが集められた校舎の裏側。



そんなにバレるのが嫌なら、学校でなんかやらなきゃいいのに。

そんな事しか頭の中にない私を知る良もなく、
さっきからずっと黙っている私を、怖がってると思ったのか、先輩たちは楽しそうに刺々しい笑みを向ける。



「なんで呼び出されたか分かるよね?」

髪を脱色し上からのせた色がかなり落ちている、傷んだ金髪。

それを豪勢に巻いた髪を弄りながら、目の前の先輩がさっそく切り出す。



……りぃ君、とは最近話してないから違うよね。

なら、やっぱりもう1人の方か。