「とかいって、新倉さんの朝ごはんが食べたかったんでしょ」新倉は、萌の苗字。

ときどき、千里は鋭い。

「へ、…いや、あは」
「あんまりだと、妬くよ」
「ごめんごめん!」

「じゃあ朝ごはん作ったげるから、また今度泊まりにきてね」にこっと笑う。

かわいい。

「まじ?じゃあ喜んで行くわ」
千里は、領と萌が一緒に住んでるのを知ってる。
それも受け入れて領と付き合っていて、そんな女の子、領は初めてだった。

今までの女の子たちは、別れて住んでだの、浮気だの、よくわめいていたから。
萌にまで火の粉がふりかかることもよくあったらしい。

萌はなにも言わないから、
気づくのが遅れたけど。