じりりりりり。


…うるさい。


「領…っ。とめてっ」
となりの部屋に向かって叫ぶ。

それでもなりやまないから、仕方なくベッドから起き上がり、となりの部屋のドアを勢いよく開ける。


「領ーっ!うるさいっ。起きろーっ」
とりあえず叫ぶ。


それから部屋にずかずか入って数分前から頑張る目覚まし時計を止める。


「う…ん。萌…?」
ここまできてやっと意識を取り戻す。


毎朝、毎朝。


「…はあ。おはよ、領。起きてね、今日も学校」

「はよ、萌…」

「だから起きろっ」
「って!」
バシッと背中をたたく。


あたしたちの、毎朝恒例。