ラブソング

「顔見せたって歌はかわんねぇのになぁ~」


リンが頭の後ろで手を組みながら歩く。


今日は、あの“生”が代名詞の歌番組に顔見せで出ることになっている。


音楽活動が幅広くなるのは嬉しいけど、トークが恨めしい。


ただでさえ喋んないのに…。


「あ、リン。あの女の司会者に話しかけられたらどうすんの?」


俺の質問にリンは目を輝かせた。


「シラ切り通せ!!」


「馬鹿か。」


すかさずユサの鋭い突っ込みと手が飛んでくる。


スパーンとリンの頭にクリーンヒット。


いい音したな。


「社長にとりあえず笑っとけって言われただけだろうが。俺がフォローすることになってる。」