「うわ……」


神矢くんは、私の足首の状態を見て驚いていた。


「これ、ひでぇよな…」

「別に」


本当は、すごく痛い。
だけど、神矢くんにそう悟られるのが嫌な私は、無理に痛くないふりをする。


「湿布…どこかな」

「……ぁ…」

「何か言った??」

「ありがと…」


今日は本当に調子が悪いみたい。

あいつに『ありがと』って言うなんて