「失礼しまーす」 神矢くんは、私を抱えつつ器用に保健室のドアを開けた。 「先生いねぇのか…」 そう呟きながら、私をベッドに下ろした。 「意外と暴れなかったな、お前。」 「……別に」 「素直に『ありがと』ぐらい言えねぇの??」 「それ、自分で言うんだ」 「お前、言わなそうだし」 「うん、言わない。私、あんたに頼んでないし」 「まぁな、俺が自分からやっただけだしな」 つか、足どうしよう… 私、手当てとかしたことないし…怪我した時はいつも先生に頼んでたし… 私、ダメじゃんかぁ!!