「近づかないでくれる?」

その人は、私に一方的に言ってくる。


「誰に??」

私も負けずに言い返す。


「慎くんに決まってるでしょ」

「近づいているつもりはないけど」

「…………ちっ」


その人は、舌打ちを私に聞こえるようにすると、ボールの取り合いとなっている方へ行った。