「あっ……あんたの手なんか借りないしっ
要らないしっ」


私は赤くなっている顔を隠すかのように神矢くんから目を逸らす。


「無理しなくていいし」

「無理なんかしてないっつーの!!!
ってか、クラスマッチは男女別なのに、守るってどういう事…………??」

「だって、運動オンチに怪我ってつきものじゃん。
俺が手当てしてあげるって意味♪」


…………カチン


「怪我なんかしないし、運動オンチでもないーっ」


私は神矢くんを思い切り睨んで先に学校へと向かった。