「…………敵わねぇな、お前には」 「え」 そう言って慎は私の頭をぽんと叩いて歩き出した。 「置いて行くぞ」 「あ、待ってよ!!!」 ――――…… なかなか前に踏み出せなかった私。 あなたと一緒なら、前を向いて、一歩、また一歩と歩き出せる気がする。 ……………ありがとう。