幸せというモノ

前の子の肩を軽く叩いて

話しかける。


「ねえ、ちょっといい?」

すると、思い通り

私の方へと振り向いてくれた。


「………えっ?あたし…?」


その子は、私に話しかけられて

少しビックリしているみたいで


目を大きくし、私に話しかけた。


「うん……ってあれっ?」


私がそう言って

2人で顔を見合わせる。


「あっ!!もしかして、愛美?」


どこか見覚えのある顔だった。


肌が白く綺麗で

目が大きく、クリクリとしていて


顔が整っている…。


その時、ふと思い出した。

昔…どこかで見たような顔。


そうだ……

小学校の時、一緒にいた友達だ。


確か名前は柳瀬 美紅(やなせ みく)。

…だったような気が…