「なんだよ・・・」

「ねぇ、屋台もでるんだよ。」

「マジで?」

「うん。」

「あっ・・・・・それって・・・」

「私ごときの 泣き落しが 総合病院を動かすわけないでしょ?
 花火大会にあわせて、病院サイトが ケアホームのお年寄りと
 入院患者の為に 特別に 今夜だけ 夏祭り気分味合わせてくれるんだって。」

「なんか ラッキーだな・・・・俺って・・・」

「えっ?」

「俺さ、彼女と夏祭りデートしたいって 夢があったんだ・・・
 この場に及んで 叶うなんてな・・・・」

先日 この場に及んで喧嘩してる・・・と笑った幸子の言葉を思い出して
美咲がふと呟いた・・・・

「この場に 及んで・・・・・ね・・・・」

「えっ?」

美咲の呟きで 友紀人からも同じ事を言われていた誠も 同じるかのように
呟いた。

「本当に この場に及んで・・・・だ・・・・」


「しかも、こんな いい女と・・・・マコちゃん 幸せものだ。」

「ああ・・・冥途へのいい土産だな・・・・・」

「また そんなこと言って・・・私の相手は じじぃか・・・・」

「は・・・はぃ?お・・・俺みたいないい男捕まえて じじぃ 呼ばわりかよ・・・」


そんな風に言い合ってるところへ 幸子が 大きな紙袋を提げて入ってきた。