生まれて初めて乗った救急車・・・

思った以上に乗り心地が悪い・・・・

【こんなに 乗り心地悪いの? 病人じゃなくても 具合悪くなりそうだよ】

病院について 智也が処置を受けてる間に 
 
美咲はどうしてよいのかわからず幸子に連絡をとった。

驚いた幸子が 智也の母親の美雪をともなって 病院にやってきた。

「どうしたの?」

「すみません・・・・」

思わず謝った 美咲に少しきつい口調で 美雪が迫った。

「すみませんって・・・あの子になにをしたの?」

【まさか・・・激辛カレーを食べさせました・・・・とはいえない・・・】

「あ・・・あの・・・・」

返事に困って俯いた美咲の背後で 処置室のドアが開いた

「大川さんの付き添いの方・・・・」

 ナースの声に美雪がはじかれたように 処置室へと駆け込んでいった。

そんな美雪の後姿見送って幸子が 穏やかに美咲を慰めるように言った。

「ごめんなさいね・・・彼女 シングルマザーで 彼のこと 凄く
 頼りにしてるから・・・・思わず口調が強くなったのね。」

「いえ・・・私にも責任あるから・・・」

「どうしたの?」

「カレー・・・・彼に激辛カレー食べさせたんです・・・」

「えっ?!」

美咲の思わぬ返事に幸子が返す言葉を無くして 呆然としてる・・・

「まさか・・・アレルギーがあったとか・・・・・」

「じゃなくて・・・・辛過ぎたんだと・・・」

「だって・・・激辛カレーって・・・この前 あなたが食べたっていう・・・」

「ええ・・・・」