「俺さ、あいつが お前を残していくのは さぞかし無念だろう?って聴いた事が
あったんだ・・・でも、あいつ 君が そんな奴じゃないよ。の一点張りでさ、
理由をきいたら、その目で確認してみろよって 言うんだぜ・・・・

正直 はじめ迷ったよ・・・葬儀で君の事見ても わからなかったし・・・

会ってもいいものかってさ・・・・で、 あいつのお袋さんにあってきいてみたんだ。

そしたら、おふくろさんも 会えば あいつがなんで そういったのかわかるからって

で・・・この 場所をセッテイングしてくれたんだ。」

「で・・・わかりましたか?」

美咲がいたずらっぽく 尋ね返した。

「やぁ~~ 俺は あいつと違って 凡人だから わからないなぁ~」

「残された私には もっと わかりませんね。」

「明るいんだね・・・」

「えっ?」

「あいつが 亡くなって まだ1ヶ月になるかならないかなのに・・・・
 あいつの事思い出して もっと 蒼い顔してるかと思ったんだけど・・・」

「どうしてですか?蒼い顔してないといけませんか?」

「はは・・・・」

「えっ?なんで笑うんですか?」

「凡人じゃないのは どうやら 美咲ちゃんのほうらしい・・・」

「えっ?私が凡人じゃないって・・・・」

「なんとなく 誠の言った事がわかったような気がするよ。」

「私にはわかりませんが・・・・」

「そう?」

そう呟くと 智也が 穏やかに微笑んだ。