「これは・・・」

「49日までは 一緒にいてあげて・・・灰なんだけど・・・
少しこのロケットの中に入ってるわ・・・49日過ぎたら、
そうね・・・マコと行きたかった場所でもいいし、マコとの思い出の場所でもいいから
まいてあげてほしいの・・・・」

「ぶん・・・こつですか?」

「まっ・・・そんなにだいそれたことじゃないんだけどね・・・」

「いいんですか?」

「骨・・拾ってる時 マコの声が聞こえたような気がしたのよ・・・・
 泣き虫な 美咲の事が心配だから もう少し 傍にいてあげたいなって・・・」

「でも、、、過ごす時間が短すぎたから 私 マコの好きな場所とか知らないし・・
 思い出もそんなにないから・・・・」

そう言って 躊躇する 美咲の首に 幸子がペンダントをつけた。

はっ・・・とした・・・・

なんか・・・マコの胸にすっぽり包まれいているようなそんな感触・・・・

「ごめんな・・・本当は 美咲の事 こんな風に 優しく包み込んで
 やりたかったんだぜ・・・俺・・・」

そんな風に誠が耳元でささやいたような気がした。

そうだ・・・・・

海だ・・・・

あの時 夢で見た海・・・・

マコ 49日まで 私の元にいてくれるんだよね・・・・
そして・・・・あの時 見た夢のように マコを海へ返せばいいよね・・・・
人は 海からくるんだもんね・・・・

そうだ・・・10月10日 母の胎内・・・子宮という名の 海原で過ごしてくるんだもん

海から生まれて海にかえるんだよね・・・・