少し歩き回って喫茶店に入った

夏休みだ、周りには若いカップルも多い

周りのカップルはとても幸せそうで、自然で…

それが当たり前なんだけど、俺たちもちゃんとそう見えてるのかな?なんて思った


「もうすぐ夏休みも終わるなぁ…」

『終われば過酷な受験戦争の幕開け?!(笑)』

「そうそう(笑)」


俺の言葉に榊が笑って言った


「ってか、私受験生に楽しい夏はないとか言ったよね(笑)」

『そういえば(笑)』

「‥…言わなきゃよかったな‥」


本当に残念そうに榊がそう呟いた


『は?』

「言わなきゃもっと桃真と遊べたのにな‥」


“自分で言っちゃったから誘えないじゃん”

ってイジケて言った


『じゃあ、たくさん遊ぶか!!』


榊を傷つけたらダメなんだ


「え?!でも、勉強…」

『空澄の?あいつも少しぐらい夏休みが欲しいだろうし、残りの夏休みは榊と遊ぶって今決めた!』

「ぁ…ありがと‥////」

―その日のうちに俺は空澄に電話をした


『悪いな、偉そうな事言ってたのに途中で投げちゃって』

「いいよ、いいよ!!」


空澄は笑って許してくれた