そんな話を聞いていると母さんが帰ってきて、兄貴はすぐに出ていった

“そんなに急がなくても”って笑った俺に兄貴が言った


「あいつが泣いてるからな(笑)」

『‥意味わかんねぇよ。』


俺のその言葉を聞くより早く家を出ていった













「まさか真桜があんな行動にでるなんてねぇ(笑)」


隆平に連絡するタイミングを失っていた俺は、兄貴が出ていって後

リビングで母さんとお茶会になってしまっていたた


『俺は母さんにもびっくりしたけど‥‥』


すんなり30万貸しちゃうんだもんなぁ‥(焦)


「真桜は昔から何かに執着することなかったじゃない?」


母さんの言葉に思い起こせば

おもちゃも
スポーツも
勉強も

兄貴が執着していた事はなかったな


『たしかに‥‥』

「あの子はすぐに捨てれる子だったからね。桃真は小さい頃から捨てれない子だったわね(笑)」


夏休みの工作も
折角もらった賞状も
気に入って買った服も
思いでの写真も

兄貴はいつだっていらないって捨ててたっけ

俺は捨てられなくて、どんどん大切なものが増えていくんだ


『まぁ‥‥』