俺たちがそんな会話をしていると、青田が口を開いた。


「日高くんと榊さんってなんか付き合ってるって感じしないよねぇ(笑)」


悪気があってか、なくてか‥‥

一瞬の沈黙が流れた後に俺は口を開いた


『だから俺は一緒にいて楽で、落ち着くんだと思うけど(笑)』

「はいはい、のろけですかぁ!?(笑)」


隆平がそう切り替えしてくれて助かった、榊も笑ってくれたし。


「私そろそろ帰るねぇ!また、9月にぃ!」


自分が作った微妙な空気に気づいたのか、そう言って青田が帰っていった


「俺も帰るかなぁ!」


隆平の言葉をきっかけに俺たちも学校を後にした

今、気づいたんだけど…かなり久しぶりに空澄と並んで家までの道を歩いている

今日は榊と一緒に俺の教室に来たからだ


「久しぶりだねぇ。二人で帰るの!!」

『そうだな。』


笑顔で話す空澄に俺まで笑顔になる


「ももちゃん、浅黄学園受けるの?」

『うん。』

「じゃあ…寮に入っちゃうんだね。寂しくなるなぁ‥‥」


そう言った空澄の顔は偽りなく、寂しそうで…


『まだ受かってねぇよ(笑)』


俺まで寂しい気持ちになったから、そう言って笑った