その目からポロポロと零れる涙


「…ごめんなさい。ももちゃん辛いのに…ありがとう。」

『…そんな事か(笑)泣くなよ、大丈夫だから(笑)』


嘘を吐いた。

とても情けない嘘だ…

好きだと言えない。だけど、弱いところは見せたくない…

そんな風に自分を偽ろうとして吐いた嘘。


それが一番情けないのに


『楽しかったよ、元気になった!』

「ほんと?」

『あぁ!榊とも仲良くなれたし!!』


大丈夫なわけない。

俺はきっと生まれた時から空澄が好きだ。


大丈夫なわけないないんだ…

好きな子に女の子紹介されて。


『な、目瞑って?』


心が張り裂けそうに痛い


「ん?」


昔から素直に言うこときくんだよなぁ


『口開けて?』

「へ?」


それは口も例外ではなく


『なーんだ(笑)?』


開けた口に一粒


「…いちごだぁ(笑)」

『はずれ!正解はいちご飴(笑)』


ほらね、すぐに笑顔になる


「おいしいっ(笑)」

『それはよかった(笑)』


その笑顔を見るたび…偽った心が痛い。