帰り道。
いつものように、大好きなnoaの歌を聴きながら電車を待っていた。
それにしても友香に彼氏かー♪
どんな人かなー?
今度プリとったら見せてもらおっと。
友香がサバサバした子だから"亮くん”は………癒し系…とか?
そんなことを考えていたら着いた電車に乗り込む。
………
――――揺られること30分。
私の家は結構遠くて、もう何駅も見過ごしている。
だいたいこれぐらいの時間になると人もまばらになり、私はボックス席に一人座っていた。
"次は香織の番だよ”
さっきから頭の中を駆け巡る友香の言葉。
そりゃあ告白って意味だろね。
ポンッとあの人の顔が浮かぶ。
それだけで少し熱くなる顔。
でも行動に移すことができない。
そう考えると薄れていく彼の顔。
そんなもやもやを繰り返しているうちに眠ってしまっていた。
