ふっと空を見上げると、日は沈み月が顔を見せていた。
それと同時に光り出す、星たち。
空にたくさんの星が散りばめられている。
ぼんやり空を眺めていると、先輩の“お”という一言が聞こえてきた。
なんだ?
そう思いながら視線を下げた時。
────バシーン
「バカ兄っ!!!!」
「いってえっ!!!」
突然激しく叩かれた背中。
いくら無傷とはいえ、たった今喧嘩をしてきた俺にはかなり痛い。
「……星来(セイラ)っ!なにすんだよっ」
「お兄ちゃんが悪いんでしょ!?また喧嘩!?」
叩いたのは俺の実の妹、星来。
キッと睨みながら俺に怒鳴る。
「お前に関係ねえだろ!!」
「妹として恥ずかしいの!もー、先輩も何か言ってくださいよ!!」
いつものことだけど、その怒りの矛先は途中で先輩にいく。
先輩はめんどくさそうにため息をつきながら星来に目を向けた。

