怖いよ・・・。
タスケテ・・・。
トラウマが沙雪の脳裏に蘇ってくる。
ついにしゃがみ込んでしまった。
涙なのか雨なのかすら分からない。
だから雨は嫌ッッ。
そう思っていると体に掛かる雨が遮られた。
これが君との出会いだったね。
ここから全てが始まったんだよね。
「大丈夫か??」
そう言って同じ学校の制服を着た男は優しく立たせてくれた。
「あの・・・」
言葉が詰まる沙雪。
「どうしたんだ??泣いてたんだろ??」
そう言ってタオルで頭を拭いてくれた。
「いや・・・その」
顔が熱くなる。
「話したくないなら良いけど・・・」
うちの学校の女子なら騒いでも可笑しくないぐらいカッコ良い。
なのに全然知らない。

