授業も終わりに近づいて、外も暗く雨が強く降り注いで来た頃。
結城がノートの切れ端を渡してきた。
『ごめん。今日は部活に呼ばれてっから一緒に帰れないわ!!』
こう書いてあった。
沙雪は凛がいるため、戸惑い無く『分かったよ』と言う紙を渡した。
結城は心配そうな顔をしていた。
結城はバスケ部のエースだけど、練習何かしなくて良いと言って帰ってくれていた。
でも、たまにバスケ部の顧問に呼ばれるのだ。
何か嫌な予感がする・・・。
沙雪はそう思っていた。
そしてその通り予感が的中する事になる。
授業が終わり凛と帰る仕度をしていると、教室に先輩が入ってきた。
凛の彼氏だ。
凛は急いで向かい、楽しげに話している。
きっと今日は無理かな・・・。
この感じだと凛は彼氏と帰るよね。
そう感じていると凛は申し訳なさそうな顔をしていた。
予感が当たった。
沙雪はニッコリ笑って凛の背中を押した。
『ごめんね』っと言って凛も帰ってしまった。

