「知らないよ。ってか佐伯くんはなんであたしのこと知ってるの?」

「入学式で一目ぼれ。それから皐月にいろいろ聞いた」

皐月、あなたさまはいろいろとしてくれましたね・・・・。

「それで・・柳田さん、付き合うとか、そーゆーのの前に。俺と友達になってください!」



付き合ってくださいって言われたら断ろうと思ってたけど、友達かぁ~・・。
皐月の幼馴染だし、大丈夫か!

「うん、友達いいよ!あたしこっちきて皐月意外の友達いないから、なってくれると嬉しい!!」

あたしが笑って言うと佐伯くんは顔を真っ赤にして。
先輩たちのときは怖い顔で、今は真っ赤。
百面相の持ち主だよこの人。



「あのさ、まだ友達だから、俺が好きとか言ったの気にしないで仲良くしてもらえると嬉しい。そんで、もうちょっとしてまた告白したときに付き合うとかじゃなくて、友達として好きだったら好きって言ってもらえたら嬉しいんだけど・・・いい?」


佐伯くんがこんなに純情な人だとは思わなかった。
あたしこんなこと言われたことないからどう反応していいのかわかんないや。

「いい・・全然いい!顔あったら挨拶してくれるだけでもいい!友達になってくれてありがと!」



こっち来てからの2人目の友達。
あたしにとって凄く大切な友達という存在が、こんないい人たちでよかった。



「あの・・さ、よかったらアド交換しない?」



「あと、あたしも交換したい!」


なんかあたしたち初々しいカップルみたいだけど、大丈夫だよね。
誰にも見られて・・ないよね!


それからあたしたちはアドと番号を交換して、それぞれ帰った。


「ただいまぁ~・・」


誰もいない家に言ってもなんにも得ない。


今日いろいろありすぎて疲れたなぁ~・・
「ダ~イブッ♪」

ベットってなんでこんな気持ちいいんだろ。
すぐ寝ちゃいそう~


~♪~♪

「誰ぇ~?」

携帯のディスプレイを見てみると、“佐伯聖耶”
誰・・佐伯って・・・

「んああああああああ!」