色んな話をしながら、マコといつもの場所で別れ、独りでアパートに向かう。
今日もバイトがあるから、ご飯を食べたらすぐに出かけなきゃいけない。
あと、今日はバイトの帰りに銭湯に行こうと思うから、いつも持って行くカバンの中に銭湯に必要なものも詰める。
このアパートにはお風呂がないから、こうしてバイトの帰りに銭湯へ寄るのもすっかりと習慣になった。
本当は毎日お風呂に入ることが出来ればいいけれど、そういうわけにもいかない。
お風呂が無理な日は、台所の流しで頭を洗うことだってする。
給湯器なんていう便利なものがないから、隣のコンロでお湯を少し沸かし、それをお水でいい温度にしてから洗面器に移しかえて髪を洗う。
同じような要領で体を拭うこともする。
夏場は楽だけど、冬は寒いから辛い。
春に変わった今は、随分と楽になった。
贅沢は出来ないけれど、お風呂に入る日はやっぱりちょっと嬉しくて、仕事で疲れていても足取りは軽い。
「準備完了っ!」
必要なものを用意し終えると、バイトに向かうために急いで昼食の準備を始める。
「……」
ちらり、と、テーブルの上に置いていた二つ折りのメモ片が目に入ったけれど――そのときのあたしは、そのメモから視線を逸らし、心で逃げた。
今日もバイトがあるから、ご飯を食べたらすぐに出かけなきゃいけない。
あと、今日はバイトの帰りに銭湯に行こうと思うから、いつも持って行くカバンの中に銭湯に必要なものも詰める。
このアパートにはお風呂がないから、こうしてバイトの帰りに銭湯へ寄るのもすっかりと習慣になった。
本当は毎日お風呂に入ることが出来ればいいけれど、そういうわけにもいかない。
お風呂が無理な日は、台所の流しで頭を洗うことだってする。
給湯器なんていう便利なものがないから、隣のコンロでお湯を少し沸かし、それをお水でいい温度にしてから洗面器に移しかえて髪を洗う。
同じような要領で体を拭うこともする。
夏場は楽だけど、冬は寒いから辛い。
春に変わった今は、随分と楽になった。
贅沢は出来ないけれど、お風呂に入る日はやっぱりちょっと嬉しくて、仕事で疲れていても足取りは軽い。
「準備完了っ!」
必要なものを用意し終えると、バイトに向かうために急いで昼食の準備を始める。
「……」
ちらり、と、テーブルの上に置いていた二つ折りのメモ片が目に入ったけれど――そのときのあたしは、そのメモから視線を逸らし、心で逃げた。

