「お会計、お願いできるかな?」
パフェを平らげてからしばらくあたしのことを眺めたあと、シンさんは真治さんと一緒にレジに来てくれる。
この前と同じ――伝票はシンさんで、お会計は一緒。
「あ、スタンプカードは今渡せば良いのかな?」
シンさんは思い出したようにお財布から丁寧にスタンプカードを取り出し、あたしに差し出してくれる。
「はい、ありがとうございます」
それを受け取るあたし。
「……」
小さいカードだから、受け取るときに一瞬だけ――指が触れる。
男の人っぽい、少し硬い感触のする指。
何事も無いようにカードを開いてスタンプを押したけど。
触れた指には、いつまでもその「一瞬の感触」が残っていた。
「――はい、お返しいたしますね。またご帰宅下さいませ」
「ありがとう。――また帰ってくるよ」
差し出したカードを受け取って財布に戻してくれると、シンさんはあたしの顔をじっと見て、
「ねぇ。きみの名前――なんていうの?」
「え――?」
不意の質問に、あたしは一瞬きょとんとして、戸惑った。
パフェを平らげてからしばらくあたしのことを眺めたあと、シンさんは真治さんと一緒にレジに来てくれる。
この前と同じ――伝票はシンさんで、お会計は一緒。
「あ、スタンプカードは今渡せば良いのかな?」
シンさんは思い出したようにお財布から丁寧にスタンプカードを取り出し、あたしに差し出してくれる。
「はい、ありがとうございます」
それを受け取るあたし。
「……」
小さいカードだから、受け取るときに一瞬だけ――指が触れる。
男の人っぽい、少し硬い感触のする指。
何事も無いようにカードを開いてスタンプを押したけど。
触れた指には、いつまでもその「一瞬の感触」が残っていた。
「――はい、お返しいたしますね。またご帰宅下さいませ」
「ありがとう。――また帰ってくるよ」
差し出したカードを受け取って財布に戻してくれると、シンさんはあたしの顔をじっと見て、
「ねぇ。きみの名前――なんていうの?」
「え――?」
不意の質問に、あたしは一瞬きょとんとして、戸惑った。

