『――迷惑……だったかな?』
すると、携帯の向こうから静かなシンさんの声が聞こえてくる。
あ……落ち込ませちゃった――そうじゃないって言わなきゃ……っ!
「あの、そうじゃないんですっ!」
かといって、考えがあるわけじゃないけれど。
でも、シンさんを傷つけたくない一心で、あたしは言葉を続ける。
「迷惑とか、そんなことは思っていないんです。その……あたし、お礼がしたいって言われて、番号を貰うのって初めてだったんです。ですからどうしたらいいんだろうってずっと考えていて……それで、連絡するのが遅くなっちゃったんです」
ドキドキして仕方なかった。
だって――携帯の番号って、シンさんのすごくプライベートな事のひとつだと思うし。
『そっか――』
すると、シンさんの声がまた少し柔らかくなって、
『とても勇気を出してくれたんだね。――ごめんね、でもありがとう。ぼく、すごく嬉しいよ』
優しい声があたしの胸に響く。
あぁ――きっと今、携帯の向こうでシンさんがいつものように「温かい微笑み」を見せてくれながら喋っているのが想像できる。
それが手に取るように分かるくらい、今のシンさんの声はすごく嬉しそうだった。
すると、携帯の向こうから静かなシンさんの声が聞こえてくる。
あ……落ち込ませちゃった――そうじゃないって言わなきゃ……っ!
「あの、そうじゃないんですっ!」
かといって、考えがあるわけじゃないけれど。
でも、シンさんを傷つけたくない一心で、あたしは言葉を続ける。
「迷惑とか、そんなことは思っていないんです。その……あたし、お礼がしたいって言われて、番号を貰うのって初めてだったんです。ですからどうしたらいいんだろうってずっと考えていて……それで、連絡するのが遅くなっちゃったんです」
ドキドキして仕方なかった。
だって――携帯の番号って、シンさんのすごくプライベートな事のひとつだと思うし。
『そっか――』
すると、シンさんの声がまた少し柔らかくなって、
『とても勇気を出してくれたんだね。――ごめんね、でもありがとう。ぼく、すごく嬉しいよ』
優しい声があたしの胸に響く。
あぁ――きっと今、携帯の向こうでシンさんがいつものように「温かい微笑み」を見せてくれながら喋っているのが想像できる。
それが手に取るように分かるくらい、今のシンさんの声はすごく嬉しそうだった。

