「せーの。」 同時に力がぐっと入る。 う…すげー力。こりゃ本気出さないと負けそう。 徐々にマコの腕が倒れていって、テーブルに手の甲がペタリと着いた。 「あー、悔しい。悔しーい。普通、女の子相手に本気出さないよ。」 ぷーと膨れっ面をした。 「お前、女の子の腕じゃないもん。」 この一言が燗にさわったらしい。 そばにあったクッションを掴んで、バンバン叩いてくる。 俺も応戦したけど、マコの勢いに圧されそうで、手首を掴んだ。