「おい、着いたぞ。」

声をかけると、気が付いたようで、

「え!?家の前?何で?制服デートは?」

「気持ちよさそうに寝てたから、帰って来たんだよ。」

「え――!?せっかく楽しみにしてたのに…。」

「仕方ないだろ?疲れたみたいだし、今日はもうゆっくりすれば?」

「…分かった。でも家でリュウさんもゆっくりしてって。」


少ししょげながら、服の裾を掴んで言うマコに、返事の代わりに頭をくしゃくしゃとして家に入った。