マスクを着けて体育館の出入口で待ってると、ジャージ姿のマコが来た。


「着替えて来るから正門のところで待ってて。」

「分かった。」


そのやり取りを見てた一人の男子が近づいて来た。

何だ…?

あ。俺、部外者だった。バレないうちにさっさと退散しよ。

足早に体育館を出ようとした俺に声を掛けてきた。


「ちょっと。君、花村さんと知り合い?」

「…まあ、…そうだけど。」

「明後日、必ず来て…て伝えといてよ。それでわかると思うから。」


それだけ言うと、俺より先に体育館を出て行った。