「…へぇ? ホント、お前は黒田グループの令嬢だな」

「そうでしょう? 一般人と有名な家系との区別ぐらいつくわ」



 晶……それ以上蓮を挑発しちゃだめだよ!!




「…クズ。知ってるか? 黒田グループは笠見財閥との取引を失敗すればつぶれる、小さな会社だもんな? 不正ばっかりしやがって…こっちはお前んとこの会社にいくらつぎ込んだと思ってる?」




 晶の会社は…色々と問題を起こしてて…かわいそうに思った私のパパは晶の家にいくらかつぎ込んでた。





 それを知ってた上で…私は晶と仲良くしてたつもり。





 そんな理由があったってなかったって…私は晶が好きだったのに。






「何いってんの!! そんなわけないじゃない!! もし、そうだとしてもあなたたちには何もできないじゃないの!!」


「いったな?」



 蓮はそういうとケータイを開いて電話した。




「もしもし? 水木? 蓮だけど……黒田グループとの取引中止。 あそこはクズしかいねぇ。」



 それだけ言うと電話を切った。



 すると30秒もしないうちに晶のケータイが鳴った。






「もしもし? ちょうどそっちに電話しようとしてたのよ。 ちょっとつぶしてほしい人間が……え? 何ってんの…? ……倒産…?」



 …蓮……本当にやっちゃった…。