完璧男子

「夕菜ちゃん、可愛いから大丈夫だよ」

「おせじはいいよー…あ、北見君だ…。」



　歩夢君が過ぎた後1分ぐらいたってから蓮が走ってきた。



　めちゃくちゃ余裕な顔してる…。




　でも、私を見つけた途端顔が一気に強張って私のとこまで勢いよく走ってきた。




「優枝!?　大丈夫か!?」

「…立てない…」

「バカか!!　考えろよ…体育出るなって…」

「…ごめんなさ…い…」

「もういいから、学校戻るぞ」

「…うん…」




　蓮におんぶをしてもらった。



　蓮の体温が伝わってくる。




　あったかい…。





「優枝ちゃん!　私も一緒に戻っていいかな…?」

「うん!　いいよ?」


　夕菜ちゃんも一緒に歩いた。



「誰、こいつ」

「こいつって言わないでよ!!　夕菜ちゃんだよ。　今日お話ししたの」

「へー…」



「喋るのは初めてですね。　橘夕菜です。」

「北見　蓮」

「有名なんで知ってます」

「そ…」


　蓮…そっけないよ…。