完璧男子

 背もたれのない椅子に座ってる優枝の後ろに座りギュッと抱きついた。




「…ぇ」




 これでも気付いてない優枝。





 無防備すぎだろ……。






 デスクの上には描きかけのデザインがいくつか置いてあり、大きな字で「勇気」と書いてある紙も1枚ある。





 勇気……?





 勇気がどうしたんだ…?





「フッ」



 俺は集中を切ってやろうと出来ごころで優枝の耳に息を吹きかけた。




「うわぁぁぁああ!!!!」




 ガタガタガタっと大きな音を立てて椅子から滑り落ちた優枝。




「ブハッ!」



 俺は堪え切れず笑った。