*蓮side*




 これは美雨が生まれる前の話し。




「あれ…? 優枝? 体調わりぃ?」




 朝、いつもどおり飯を作って起こしてくれる優枝は顔が少し辛そうだ。



「へ? 全然大丈夫だけど?」



 本人は全然大丈夫らしい…。






 あんま無理するなよ?





 心の中でそう思い、仕事に出かける。





 優枝は仕事がどうしてもしたいと言うから仕方なく優枝のブランド「truth」の店員をやらせてる。





「いってらっしゃい」

「あぁ」




 家を出ると雨が降りそうだ。