「もういいかな…。」

「無理。 しばらくここにいて。」


 そういうとみんな出て行ってしまい、最後には鍵の閉まる音。



「あんたね、すっごく邪魔なの。」


 扉の向こうから聞こえた声。


 怖い…。



 暗いとことか無理だよ…。



「蓮君に嫌われてるのも知らないの?」

 違うよ…。


「…蓮は私のこと嫌いじゃないって言ったよ…」


 蓮は嘘はつかないよ…。


 冗談はすぐに「冗談」 って言って笑うもん。



「…ウザいんだよ!! 蓮君に近づくなよ!! 好きになる人が間違ってるんだよ。 あんたなんか蓮君を好きになる価値なんてないから。」





 ……価値…?



 蓮は好きになっちゃいけない人なの…?



 私はしちゃいけない恋をしちゃったの…?