鍵を開けると結構な高さがある。




「うっわ……」


「止めておいた方がいいよ。自殺するようなものだから」


「…行きます」


「うわぁ…やるねぇ…こっちはもう金振り込んでもらったし用はないんだけど♪」




「生きて絶対蓮のところへ帰りますから」

「…無理じゃない? つか、無理。高過ぎでしょ。 目の前で女の子が死ぬなんて俺見たくないし」




 体格の良い男の人たちが近付いてくる。





 私は窓際に立って振り返る。




「お世話になりました。さようなら」


「あっ、ちょっと!!」




 飛び降りようとした瞬間……体格の良い男の人の1人に足を捕まえられた。



「きゃっ!!! あ…」



 バランスの崩れた落ち方で落下していく私。




 あぁ…これは着地…できないかも~…。