新聞は各クラスにも配られる。



 内容はしっかり私たちのクラスと名前が書かれてる。




 笠見財閥には御曹司と令嬢がいることは世間にも知られてること。





 どこかで私たちのどちらかが関係あるとバレれば私たちが2人とも後継ぎということは丸分かり。





 クラス全員が登校してきたとき、蓮が席を立って教卓の前に出た。




 私を連れて……。





「みんな…もう知ってると思うけど…俺らはみんなの言うとおり笠見財閥の御曹司と令嬢。 隠しててごめん…でも、それにはちゃんと理由がある」




 みんなきちんと私たちの話しを聞いてくれてる。



「俺らは財閥ということもあって…金はそれなりに持ってるから…命を狙われやすい」




 蓮が真剣な顔でそういうのをクラスの人たちは受け止めてくれてる様子。




「そうなってくると…明らかに狙われるのは……優枝。そこで俺を狙ってくれるなら大歓迎だよな。 でもさ、優枝なんだよ」




 私…だよね。




 蓮は強そうだし…ていうか強いし…比べて私は確実に弱い。