完璧男子

「そう!! 何も分かってない!!」

「そんなはずない!! 俺は優枝のすべてをしってる!! 好きな食べ物だって…嫌いなものだって!! 全部知ってる!!」


「そんなの重要じゃない!!」




 ここは道路。


 人の行き来が少し多いが…ざわついてるせいか私たちの声は周りには気にされてない。



「なんで? 俺の優枝がこんなことになってんの?」

「あんたのせい」

「俺はなにもしてない」

「…は? 実際こうなってるじゃないの」


 夕菜ちゃんは私を指さす。


「そっ、それは…」

「優枝ちゃんにだってね、触れてほしくないことくらいあんのよ!! 関わるならちゃんと考えてからにして!!」



 半泣きで男の人に言う夕菜ちゃん。




「…優枝ちゃん?」



 聞き慣れない声が聞こえた。


 声のした方を向く。



 知らない男の子。



「誰…?」

「わかんない? 愛斗だよ」

「…愛…斗…くん…? ゲホッ…」



 愛斗君って…夏川…愛斗君だよね?



 男の子バージョン初めて見た…。