完璧男子

「ねぇ…さっきから…」

「うん…」



 私たちが歩く後ろをコツコツと足音をたてながらついてくる…。



 気のせい…だよね…?




 そう思いたいけど…私たちがゆっくり歩くとゆっくり…速く歩くと速く…ついてくる。



「せーので…振り返らない?」


 夕菜ちゃんが耳打ちをしてきた。



「わかった…怖いね…」




 1人でいるよりずっとマシだ。



「「せーのっ!!」」



 バッと二人で後ろを見る。



 そこにはたくさんの人が行き来していて…どの人が私たちをつけていたかなんてわかるもんじゃない。


「どの…人…?」

「…ごめん…わかんない」



 ゆっくりともう一度前を見る。


「ねぇ…走ろ?」


 夕菜ちゃんが言う。


 夕菜ちゃん大丈夫なのかな…?



 走るの苦手なのに…。