――――ドクンっ


 と、大きな音を立てて胸が高鳴る。


『なんかさー、夏川がやってると思ってるっぽいし…好都合じゃない? 潰すんだったら今のうちじゃん』



 …潰す……?


 あの人って…誰……?





 私は居ても立っても入れず座りこんでしまった。





 私ってとことん嫌われちゃうタイプだよね…。




 胸がちくちく痛む。




 あ……私…愛ちゃん…愛斗君に酷いこと…。



 愛斗君は何もやってないのに…私…決めつけちゃってた…。





 散々やられっぱなしで…嫌な思いしてたのに…私は愛斗君にも嫌な思いをさせた。






 謝らなくちゃ!!




 私は涙目を制服の裾でぬぐい、走った。





 あっ、愛斗君!! …蓮もいる。





 何か話してるみたい。



 私はそっと近づく。