「…どちら様ですか…?」

「…ぁ……」



　無理に声をだそうとするけどまったく出ない声。



「いたずらならやめてください」



　これ…カメラだよね…。



　インターホンについているカメラをみつけてそこにスケッチブックを見せた。



『果菜実さんの同級生の笠間　優枝です。』


「……少々お待ちください」



　しばらくして怪訝そうな顔をして出てきた女の人。



「…ご用は?」

『果菜実さんとお話しをしたいのですが…よろしいですか?』

「…お嬢様は2階にいらっしゃいます。どうぞ」




　家の中に通された私は一つの部屋の前で止まった。




「ここです。…お嬢様…?」


　女の人が部屋に向かって声をかけた。


「どおしたの?」


　部屋の中から聞こえてきた声。