「はぁ……はぁ……紅く…速すぎ………。」
引っ張られたまではよかったものの、足の速さは男の子に到底かなうわけ無い。
「わりぃ……ついテンションが上がっちゃって…でも、きれいだから見てみ。」
促されて顔を上げるあたし。
そこには大きなきらきらしたクリスマスツリーが立っていた。
ツリーの周りにも妖精や動物の形をしたイルミネーションがたくさん。
「すごい……」
つぶやくあたしの声を聞き逃さなかった紅くん。
だろ?と得意そうな顔であたしをみる。
「そーだ。千夏にはちゃんと話さなくちゃいけねーな。」
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