X'mas☆stories



だけど、それすらも神様は裏切った。



目の前の光景が再びよみがえる。






紅くんとひかりが向こう側からくるのが見えた。


思わず物影に隠れるあたし。

2人はただ並んで歩いたまま昨日とはまた別の店に入った。



悪いとわかっていながらも、気づくとあたしは2人と同じ店に入っていった。


隣の棚には紅くんとひかり。

商品の隙間からギリギリ姿を確認できる。








「あ、これかわいいかも。」


ひかりがいつもと変わらない調子で指輪を手にとる。
ひかりにしては珍しい女の子らしい指輪。




「ホントだ。
でもこっちもかわいいんじゃない?」


紅くんもいつもと変わらないや。