「はぁ……。なんかよそよそしかったかなぁ……。」
でも、動揺もするよぉ。
いくらなんでも友達が彼氏と付き合ってるなんてさ……。
帰り道。
自然と向かっていたのは、紅くんにネックレスを買った店がある通りだった。
「あ、はは……なんで こんなとこきちゃったんだろ……。」
もう、別れちゃったほうが吹っ切れるじゃん。
なんで、今日いえなかったんだろ……。
廊下であったとき、紅くんは嬉しそうな顔であたしに駆け寄ってきてくれた。
でもあたしは、ひかりと同じ対応しかできなかった。
「どうした、千夏?
まだどっか悪いのか?」
「ううん。あ、あたし今先生に呼ばれてるから行かなくちゃ。
ごめんね。」
思わずその場から逃げ出しちゃった。
その後も、チラって姿が見えただけで、あたしは紅くんを避けた。
どうして2人ともいつもと変わらないんだろう……
あたしだけ置いてけぼりにされてる気分。
なんで、ひかりはあたしのこと心配してくれるの?
なんで、いつもは照れるくせに学校で話しかけてくるの?
もう、苦しいよ。
嫌いなら嫌いって言って。
付き合っているなら付き合ってるって言ってよ。


