やっぱり迷子か……。 はぁー。とため息をついた俺。 そのとき耳に微かに声が聞こえた。 「茜ーっ。茜ーっ!!」 「あ、ママの声だっ。ママーっ!!」 小さな手を振るあかねちゃん。 「あ、茜っ!!もぉ~、勝手にいなくなっちゃ駄目でしょ。 ママ心配したんだから……ホントによかったぁ。」 …………………。 ホッとわが子を抱き寄せる母親。 まさか………。 「ホントにありがとうございます。」 そう言って笑顔で顔を上げる母親の顔………。 優華……?