「……篤人がうらやましいよ。」
ポツポツとあたしはずっと貯めていたものを吐き出し始めた。
「え?だって俺、フラれたんだぜ?」
「でも、ちゃんと気持ち伝えられた。それだけで十分でしょ?
あたしは、好きって言えない。
フラれてるのわかってて、そんなバカなことしたくない。」
その瞬間だった。
篤人の顔に赤みがさした。
「……さえ!!今のお前はバカを通り越してアホだぞ!!
なんだよ、そのプライド。
一生に一度くらい当たって砕けるくらいの根性見せろよ!!」
あまりにもキツい言葉は、あたしの感情をぐちゃぐちゃにさせた
「わかってるよ、それくらい!!
戸惑ってる顔しか浮かばないの!!
自分が好かれてるって思ってもいない。
自分だって気づかないであたしのこと応援してきて。
言えるわけないじゃん!!」
こんなに感情をむきだしたのはいつ以来なんだろう。
こんなことしたってどうにもならないことは十分わかってるはずなのに……
「だったら!!俺に言ってみろよ!!
誰なんだよ、お前が好きなヤツって!!」


