…て、待てよ?





「そんな溺れるようなキス、どこでしたわけ?」

「…あ。し、白神さんの…車の中?」

「バカだろ!!俺、何回も言ったよな!?」

「わかってるって!!大丈夫だから!!」





ったく…。




つか、白神疾風って成人してなかった?




犯罪だよ、犯罪…。





その時、俺のケータイが鳴った。





「はい?」

「あ……來…堵…?」

「菜架?どうした?」





珍しく菜架からの電話で、なぜかちょっと顔が綻ぶ俺。





莉乃がニヤニヤしてるから、軽く頭を叩いた。






「今…外…雨とか、かか雷…とか凄いよ?」

「そんなんわかるから。」

「でね?ああああたし…事務所…から出られなくて…。」

「で?」

「雷……いやぁぁぁ!!」

「は!?おい、菜架!?」





叫び声で電話が切れた。





……雷…苦手…とか?






「菜架リンなんだって?」

「めんどくせぇ!!ホント手のかかる奴!!莉乃!!ちょっと事務所行ってくる!!」

「えっ?うん…?」