双子様の恋愛

疾風って莉乃のことよくわかってくれてる。





ワガママも聞いてくれるし、莉乃を信じてくれてるし、何より大事にされてる。




だからと言って我慢するわけじゃなくて、疾風の言いたいことは言ってくれるし、やりたいことはやってる。





ケンカって言っても、莉乃が子供みたいに駄々こねてるだけ。





最後は疾風がうまく解決する。





言うことなしの彼氏。






「一家に一台疾風がいればいいのに…。」

「なにそれ、気持ち悪い…。」

「あはは!!」






莉乃のソファーで疾風に後ろから抱きしめられて座る。





「それにしても、複雑だね…。」

「複雑？」

「うん。菜架ちゃんは、來堵くんの言動に傷ついてる。けど、自分のせいだと思ってる。」

「うんうん。」

「來堵くんは、見るからに落ち込んでる雰囲気だけど菜架ちゃんにそんなに好かれてないと思ってる。」

「うんうん。」





確かに複雑…。





これは來堵に気づいてもらうしかないってわけね。





まぁ、どっちにしろ弘クンに言われただけじゃ頑固な來堵は動かないけど。