「唯を離せ!!」


『嫌だね。ぜってーはなさねぇ……。俺は唯を彼女に……いや、俺の嫁に……!』


「やめろぉ!!唯に手を出すな!」


俺は必死に抵抗する。


『はっ!俺は、禁術に手を出して、お前より強くなった!唯は俺の言いなりになるさ!!あーっはははは!!』


『いやぁ!!ジュン!ジュン!助けてー!いやぁぁぁぁぁ!!』


唯は俺の名前を呼ぶ。


ゴメン……唯……。


俺が無力だから……。


「唯!待ってろ!ぜってー助け出す!りょうやの思い通りにはさせない!」


『ジュン!うちは、絶対信じてる!ジュンが来ることを!!』


それにイライラしたりょうやが


『うるせー!あいつの名前ばっか呼んでんじゃねーよ!!黙ってろ!!』


ゴッ……


「唯!!」


鈍い音がした。


りょうやが唯を殴った……!!


『じゃあな。唯は俺のものになる!それを見ていろ!』


そう言って唯とりょうやが姿を消した……。


「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


俺の叫び声だけが響いた。